鋏研ぎについて


鋏研ぎの料金はいくらですか?

鋏研ぎの料金については下記リンクからご確認いただけます。

出張鋏研ぎのエリアは?

出張鋏研ぎは東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の一部地域を対象としております。詳細は下記ページをご覧ください。

出張料金はかかりますか?

出張可能エリアの受付丁数を満たしていれば、出張料金はかかりません。それに満たない場合は所定の出張料金を頂戴いたします。
パーキング代金が発生する場合は、実費ご負担をお願いいたします。

店舗ではなく自宅等でも出張可能ですか?

お店だけではなく、ご自宅やお出かけ先などへも出張可能です。お気軽にお申し付け下さい。但し、基本的にお時間のご指定を承ることができませんので、ご了承ください。

出張研ぎの時間指定は可能ですか?

出張研ぎのお時間のご指定は、基本的に承ることができません。お時間のご指定を全てお受けしてしまうと、1日に回れる件数が少なくなり、結果としてお伺いまでにお時間を頂いたり、料金も現状よりも高く設定せざるを得ないためです。また、作業をしながら回るために大幅に時間がズレこむこともございますので、お時間に余裕を持ってご利用いただけると幸いです。お時間の都合が合わない場合は、宅配鋏研ぎもご検討ください。

どの位のペースで研ぎに出したら良いですか?

鋏の切れの持続については、下記のような様々な条件が関わってきます。
・鋏の造り・形状(刃角度・刃線・かみ合わせ)
・素材(鋏の硬さ)
・使用方法(切る人のクセ、カットの仕方、シャンプーの有無、鋏の使い分け等)
その為、カット人数や使用期間で研ぐのではなく、下記のような状態を研ぎの目安にされると良いかと思います。

  • カットシザーズ
    ブラントカット・チョップカットでは、徐々に毛が滑って切りづらい状態になりますので、カットの効率が下がり無理に切ろうとして手を切ったりする危険もでてきます。理容・トリミング用鋏の場合も同様に毛が滑って切れないようになりますが、コームで掬って切る場合などは、より毛が滑らずにまっすぐに切れる状態でないと早く綺麗な仕上がりは得られないでしょう。
    ストローク・スライドカットは毛が逃げすぎたり、小さな刃こぼれでも引っかかったり、毛を挟んだりする場合がありますので、スムーズに切れない場合は研いだ方がよいでしょう。
  • セニングシザーズ
    ドライで切った時に、カットした毛先が白っぽく見えたら研いでください。白く見えるのは、消耗したセニングでカットした断面が引きちぎったようになって、光に当たって乱反射を起こしているからです。引っ掛けてしまってからではお客様に痛い思いをさせてしまいます。日頃から十分に注意が必要です。

刃物は研いで使うのが基本です。あまり無理をして腱鞘炎などにならないようにご注意ください。

トリミング用の鋏と理美容の鋏の研ぎは別物ですか?

トリミング鋏、理容鋏、美容鋏は構造的に同じ造りをしている鋏となりますので、基本的には同じ手順で仕上げていきます。
(裁縫で使われる裁ち鋏、園芸用の鋏、紙を切る鋏などとは造りが異なります。)

切る対象物が違いますので、シザーズプライムではそれぞれに最適な刃を付けるようにしています。但し鋏の刃付けについては、使用する方のカット技法の違いや好みがございますので、正確に言えば一人ひとり、一丁一丁それぞれに合わせた研ぎをおこなうというのが実情です。

これは理容、美容、トリミング鋏全てに言えることですが、Aさんが絶賛した鋏をBさんが使ってみたら使いづらかったということはよくあります。人によって求めるものが違うという点では、カットに通ずる部分があります。

人間の髪の毛と比較して特に小型犬等は極めて細く繊細な体毛をしていますので、それだけ鋏の研ぎにも精度が求められることは間違いありません。シザーズプライムに鋏の研ぎをご依頼される際は、どのような仕上がりをご希望か是非お伝え下さい。より満足いただける仕上がりをもってお返しできると思います。

機械研ぎで仕上げますか?手研ぎですか?

研ぎには様々な工程がありますが、当店では電動機械も使いますし、手作業で行う部分もあります。電動機械を使う工程は、回転する機械を使って手作業で研ぎを行ないます。電動機械を使うメリットは同じ作業を早く、均一な品質で行なうことができる点です。手作業のメリットはそれぞれかたち・長さが違う鋏に、柔軟に対応できる点です。機械研ぎは手研ぎと比較して鋏が多く減るといったことはありません。機械研ぎと手研ぎのどちらで研ぐにしても、必要な量を研げば作業は完了です。それ以上削ってしまうのは、単に技術力が無いということです。それぞれの長所を組み合わせることで、必要最低限の研磨で、最大の性能を引き出すのが研ぎ師の腕の見せ所です。

ひどい刃こぼれがありますが、修理できますか?

落下等によって生じた刃こぼれについては、問題なく修理可能です。傷が残るようなことはありません。但し、刃こぼれが生じた部分は、その欠けている部分の一番深い部分まで、研磨によって削る必要があります。切れ味に関しても、元々の鋏自体が極端に細くなければ、落とす前と同等まで修復できます。刃こぼれの大きさによっては、通常の研ぎ作業の、何回か分を一度に削る必要があります。鋏は出来るだけ落とさない様に、注意していただくと、結果的に寿命がのびます。料金については刃こぼれの修理料金が別途必要になります。
鋏研ぎ作業料金

刃こぼれ修理
刃こぼれ修理のイメージ

壊れてしまったシザーズも、修理可能ですか?

どの程度壊れてしまっているかにもよりますが、刃が極端に細く減らされていなければ、修理可能な可能性が高いと言えます。お問い合わせフォームより鋏の画像をお送り頂ければ無料見積りいたします。現状全く切れなくても、実は多くの鋏が再生可能です。あきらめずにお気軽にご相談下さい。

鋏は何回ぐらい研げますか?

鋏の太さや長さによって、研ぎの可能回数は大きく差が出ますが、研ぎ直しが可能な造りで、丁寧に扱い、適切な研ぎをおこなっていれば、20回位の研ぎは全く問題ありません。物によっては30回以上研げるものもあります。ただし、毎回研ぎに出すたびに刃こぼれがあって、修正しているようだと、刃こぼれの分を削る必要がありますので、必然的に研ぎ回数は少なくなります。

  • ※ここで言う研ぎ可能回数とは、ある程度初期の切れ味をキープした状態まで、研ぎで回復できる回数を表しています。研ごうと思えば、もっと研ぐことは十分可能です。
    (平成30年現在で50回近く研ぎをおこなっている鋏がございます。)

鋏の開閉時にカチカチと音がでてしまうのですが?

ハンドルに付いているはずの、ヒットポイントが取れていませんか?ヒットポイントが取れると、刃先の合わせにずれが生じ、閉じたときに刃が出てしまって、怪我に繋がる可能性が有ります。もし取れてしまった場合は、すぐにご連絡ください。又、すぐに緩んでしまう場合は、ねじ止め剤を塗ることで、緩みにくくなります。鋏研ぎの際にお伝え頂いたり、当店で気付いたものに関しては、ねじ止めを塗ってお渡ししております。

鋏は研ぎすぎると寿命が短くなりますか?

結論から言いますと、切れが悪くなってきたら早めに、正しく研ぎ作業をおこなうことができる業者に、研ぎを依頼することが、鋏の寿命を最も伸ばすことができる唯一の方法です。

鋏は研ぎすぎると寿命が短くなると考える方がいらっしゃいますが、果たしてそうでしょうか?切れない状態で鋏を使い続けることを寿命が長くなると考えても良いのでしょうか?鋏というのは、よく切れる状態をキープしてこそ、意味があるのであり、それをキープするためには、ある程度定期的に研ぎを行う必要があります。但しこの際に必要最低限の削りで、正しい研ぎをおこない、最大限の結果を生むことが重要です。

残念ながらご依頼頂く鋏の中には、以前の間違った研ぎ方等で、鋏が壊れてしまっている状況が数多く見られます。そのような場合リビルドが必要な鋏もございますが、リビルドをおこなうことで、鋏の寿命が飛躍的に伸びることになります。その結果として切れ味の良い鋏を安く使い続けることができるので、長い目で見れば一番お得な利用方法になります。


鋏(製品)について


使っていると開閉が重くなってきたのですが・・

咬み合わせの調整が悪い場合や、ねじ部分に不具合がある場合、開閉感の異常の原因となる場合があります。ただし、使っていて突然スムーズでなくなった場合は、9割方ハサミに付いた汚れが原因です。触点部分をセーム皮やタオルなどで軽く拭いてあげてください。触点部分にハサミ用のオイルを僅かに入れることで、汚れの付着防止になり、軽い開閉感が持続します。

オイルの差し方


鋏の扱いでどのようなことに注意したらよいですか?

鋏は刃物である、という点を常に念頭に置いて扱ってください。刃の部分は他の用途の鋏と比べても、非常に鋭くなっています。手を切らないように、十分注意してください。また、鋏に強い衝撃は禁物です。刃こぼれの原因になるので、優しく扱ってください。当たり前のことですが、髪の毛を切ることに特化した鋏ですので、他の用途には使用しないでください。

普段の手入れは何をすべきでしょうか?

1日のお仕事の後に、セーム皮や柔らかい布などで汚れを軽く拭き取ってください。触点部分なども、汚れが溜まりやすいので、拭いてあげてください。汚れがひどい場合や、薬剤などの付着の可能性がある場合は、シャワーで開閉しながら、洗ってあげてください。(熱めのお湯ですと、乾きが早くて良いです)その後、タオルで水分をよくふき取り、オイルをさして保管しましょう。

鋏の鋼材はいろいろあるけど、何が良いのですか?

こちらのページを御覧ください。

小指かけ、ねじがすぐに緩んでしまうのですが?

  • 小指かけ
    単にねじ込んであるタイプの小指かけは必ず緩んできます。緩まないようにするには、ねじのゆるみ止めを塗る必要があります。緩んだ状態で長期間使用した場合はねじ山が削れて固定できない状態になっている場合がございます。その場合新しい小指かけを入れることで解決できる場合がございます。
  • ねじ
    刃を固定しているねじはタイプにもよりますが、微調整することで解決できる場合もあれば、交換が必要になるケースもございます。鋏の砥ぎの際に全てチェックをおこない、必要であれば調整・交換を承りますが、普段からおかしいなと感じたら研ぎの際に一緒にお伝えいただけると助かります。

ねじ調整・ゆるみ止めの塗布は研ぎ料金に含まれています。ねじ交換が必要な場合は部品代を見積もり致します

カットウィッグ用の鋏は別に用意するべきですか?

カットウィッグを切ると、鋏がすぐに切れなくなると思っている方が多いようです。実際にはカットウィッグを切ったから鋏が切れなくなるということは、ほぼないと考えていただいて良いかと思います。営業で使用している鋏やモデルさんをカットしている鋏でカットウィッグを切っても基本的には問題ありません。ウィッグを切ったら切れなくなるといった話は鋏メーカーや研ぎ屋さんにとって都合の良い言い訳に尾ひれがついたのかもしれません。

最近ファイバーのカットウィッグをよく見かけるようになりました。当店でテストをおこなったところ、切った感触は髪の毛よりも柔らかい感じでした。鋏にとっても特に問題は無いかと思われます。但しファイバーの毛は人毛よりも、切るときに逃げやすいので、相当切れる鋏でないとカットが上手にできないと思います。値段もそれほど変わらないのであれば、人毛ウィッグを使用したほうが良いかと思います。

トリミング用の鋏と理美容の鋏の違いはありますか?

トリミング鋏、理容鋏、美容鋏の間に構造的な違いはありません。違いがあるとすれば、主に使われる長さやセニングのカット率等が異なります。刃付けに関しては、理容・美容・トリミング用でそれぞれ使われ方も違うので、当然それに合わせて仕上げる必要があります。ただ、人によって好みがありますので、最終的には、使う方に合わせて研ぎを行うことになります。

 主に使われている
カットシザーズの長さ
主に使われている
セニングのカット率
トリミング鋏7インチ30%
理容鋏6~7インチ10~30%
美容鋏5.5~6インチ10~20%

※カット技法、使う方により長さはこれ以外のケースもございます。