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カット率と目数

セニングシザーズを選ぶ際の基準となるのが、カット率と目数です。この二つの数字の違いで仕上がりには大きな違いが出ます。
稀にカット率と目数がごっちゃになってしまっている方がいらっしゃるので、ここで簡単に説明させていただきます。


カット率

取り分けた毛束に対し、セニング一度の開閉でどれだけの毛がカットされるかを%で表したものです。10%・20%・30%等、用途によって様々なタイプがあります。

カット率に関しては明確な測定方法の基準が現状では存在しないため、異なるメーカー間では同じカット率のセニングでも、実際の切れる量に差異が出ることはよくあります。

クシ刃の一本一本を良く見ると様々な形状をしています。下は代表的なクシ刃の形状です。

クシ刃の形状とカット率

左のクシ刃は溝が1つで毛が乗る量が限られてきますので、必然的にカット率は少なめになります。右のクシ刃は溝が3つあり、多くの毛を受け止める構造ですので、左のセニングと比べると約3倍のカット率になります。中には溝が無く、クシ刃のトップがフラットなセニングもあります。


目数

セニングのクシ刃部分の本数のことで、30目・40目が代表的ですが、最近は細分化されてきています。
【目数が多い=カット率が高い】、【目数が少ない=カット率が低い】というのは間違いです。
あくまでクシ刃の形状と目数によってカット率が決まります。

目数が大きくなるほどクシ刃の間隔は狭くなります